ダッシュボードのカスタマイズ

ホーム(Home)>ダッシュボード(Dashboard) ページでは、ネットワーク管理に必要とされる重要情報を表示する”コントロール・パネル”を作成することにより、色々なソースからの情報を一画面に集約して表示することが出来ます。

ダッシュボードは一つ以上の「ウィジェット」から構成されます。 各ウィジェットはスクリーンエリアに情報を表示し、新しい情報に自動的に更新されていきます。

ダッシュボードの作成

ダッシュボードを作成するための最初の作業は、ウィジェットをまとめるページを定義することです。大抵の場合、ネットワーク全体の概要を一目で把握出来る様に、全体の稼動状況を表示するウィジェットを含んだメインページを作成するケースが多いです。

追加のページは、ネットワーク内の異なるエリアや業務をそれぞれ組み合わせて定義することが可能です。各々のページの意味を分かりやすくするために、各ページには意味を持った名前を付けるのが良いでしょう。

新しいウィジェットをページに追加した際、その追加されたウィジェットは、ページ上で最後のウィジェットとして表示されます。ウィジェット上部左端にあるプルダウンで数字を選択することにより、ページ内でのウィジェットの位置を変更することが出来ます。

ウィジェットの設定を見るには、ウィジェットにある編集(edit)ボタンを押します。設定を変更した後、実行(Submit)ボタンを押すと変更を反映したウィジェットが表示されます。仮に設定に問題があった場合、該当部分が赤くハイライトされ、その変更は受け付けられません。変更された内容で問題ない様であれば、再度、編集(edit)ボタンを押せば設定画面は消えます。

各ウィジェットはウィジェット上部にタイトル部分を持っていて、このタイトルのテキスト内容を変更することが可能です。分かりやすいタイトルを付けることにより、そのウィジェットが、何をどの様に、表示しているのかが理解しやすくなります。

注意: ダッシュボードをカスタマイズするにはログインアカウントを作成し、そのアカウントでログインしておく必要があります。ログインには、ウィンドウ上部右にあるログイン(Login)を選択してください。

ウィジェット

標準的なウィジェットは製品内に数種類用意されています。更に、ウィジェット自体はXML文書として広く公開されており、ホーム(Home)>インストール(Install)から取り込むことが出来ます。既存のウィジェットで満足出来ない場合、もちろんゼロから自分に合ったウィジェットを作ることも可能です。

効果的なダッシュボードを構成するためには、色々な種類のウィジェットを理解しておく必要があります。本セクションでは、製品にデフォルトで用意されたウィジェットの解説を行います。

Search

Searchウィジェットは、ネットワーク内のスイッチやルータやホスト検索するのに使用されます。

入力ボックスにアドレスを入力し、Searchをクリックするとロケーションやそのアドレスに関連するその他の情報が表示されます。Moreボタンをクリックするとさらなる情報を見ることができます。

Status

Status ウィジェットは、最近起きたイベントをタイプ別に要約して表示します。各カテゴリー毎に、期間(Interval)内に起きた最も注意すべきイベントを示します。

ウィジェット内にあるステータスボックスをクリックすると、そのステータスを生じさせたイベントを確認することが出来ます。

Remote Status

Remote Status ウィジェットは、リモートのTraffic Sentinelからのステータス情報を表示します。

ウィジェット上部のlinkをクリックすると、リモートサーバーへ接続されます。.

Remote Status ウィジェットは、以下の属性を必要とします。:

  • Host リモートTraffic Sentinelのホスト名、あるいは、IPアドレス
  • User ログイン・ユーザ名
  • Password ログイン・パスワード
  • Interval ステータス表示のインターバル期間

注意 ユーザとパスワード設定は、リモートTrafficSentinel上でパスワード・プロテクトされたReports>Scriptページで必要とされます。

Interfaces

Interfaces ウィジェットは指定したインターフェースのステータスを表示します。インターフェース毎にステータスボックスを持ち、トラフィック(Traffic)>ステータス(Status)で見ることの出来るステータスの情報をまとめて表示します。

インターフェース(Interfaces)は、インターフェース毎をカンマで区切ることにより指定します(IP Address > ifIndex)。検索(Serach)>エージェント/インターフェース(Agent/Interface)画面を利用すれば、簡単に情報を得ることが出来るでしょう。

注意: ウィジェット内のインターフェース毎のステータスボックスは、各インターフェースの情報へとリンクが張られています。

Interface Trend

Interface Trend ウィジェットは、選択したインターフェースの帯域使用率を表示します。このウィジェットは、重要な回線の使用率を把握しておく場合に利用します。.

編集(edit)で指定するインターフェース(Interface)欄には、最近見たインターフェースがリストとして出てきます。仮に見たいインターフェースがリスト内にない場合、検索(Serach) ボタンから欲しいインターフェースの情報を探すことが可能です。

Top Talkers Chart

Top Talkers Chart ウィジェットはトラフィック量の多い通信をチャート状に表示します。

Top Talkers Chart ウィジェットでは以下の値を設定出来ます。:

  • カテゴリー(Category):チャートで表示したいトラフィックのカテゴリーを指定します。
  • 単位(Units):チャートで表示する単位を指定します。
  • 期間(Interval):チャートで表示する範囲時間を指定します。
  • チャートタイプ(Chart Type):棒グラフか円グラフを選択します。
  • 3D:チャートに3D効果を与えるかどうかを選択します。
  • 方向(Orientation):棒グラフ時に、グラフの方向を水平方向か垂直方向かに指定します。
  • 名前解決(Lookup Names):表示されるアドレスの名前解決をします。
  • 条件(Where):希望のトラフィックのみを表示するための条件を入力します。
    例えば、protocol = ICMP と入力すれば、ICMPのトラフィックのみが表示されることとなります。

注意 簡単に条件文を作るには、レポート(Report)>クエリ(Query)のTraffic>Recent Top N Chart queryで試しを作成し、その内容をウィジェットの設定にコピー&ペーストするのが良いでしょう。

Top Talkers Table

Top Talkers Table ウィジェットはトラフィック量の多い通信を表形式で表示します。

Top Talkers Table ウィジェットでは以下の値を設定出来ます。:

  • カテゴリー(Category):表形式で表示したいトラフィックのカテゴリーを指定します。
  • 値(Value):表内で表示する値を指定します。
  • 期間(Interval):チャートで表示する範囲時間を指定します。
  • 名前解決(Lookup Names):表示されるアドレスの名前解決をします。
  • 条件(Where):希望のトラフィックのみを表示するための条件を入力します。
    例えば、protocol = ICMP と入力すれば、ICMPのトラフィックのみが表示されることとなります。

注意 簡単に条件文を作るには、レポート(Report)>クエリ(Query)のTraffic>Recent Traffic queryで試しを作成し、その内容をウィジェットの設定にコピー&ペーストするのが良いでしょう。

Traffic Trend

Traffic Trend ウィジェットは、フィルターにマッチしたネットワーク上のトータルトラフィックを表示します。

Traffic Trend ウィジェットは、以下の設定を持ちます。:

  • Units, チャート内のスケール値のの選択。
  • Where, 選択したトラフィックのみを表示するように適用するフィルタリング。たとえば、protocol=ICMP で、ICMPトラフィックのみを表示させるなど。

注意 フィルターを構成する最も簡単な方法は、レポート(Report)>エクスプローラ(Explore) ページ(Recent Trafficデータベースの使用)で実験することです。

Circles Chart

Circles Chart ウィジェットはトラフィック(Traffic)>サークル(Circles)で表示される画面を縮小して表示したものです。このウィジェットを用いることにより、ネットワーク上のアクティブなコネクションを一目で判断出来る様になります。

Circles Chart ウィジェットには以下の設定を実施することが出来ます。:

  • クラスター(Cluster):どの様な単位でホストをサークル内に配置するかを決定します。ホストをグループ化する前に、コンフィグレーションファイル(ファイル(File)>設定(Configure))にて割り当てるサブネットを定義しておく必要があります。
  • 期間(Interval): トップコネクションを算出するための範囲時間を指定します。
  • 条件(Where): 希望のトラフィックのみを表示するための条件を入力します。例えば、protocol = ICMP と入力すれば、ICMPのトラフィックのみが表示されることとなります。

注意: 簡単に条件文を作るには、トラフィック(Traffic)>サークル(Circles)で試しを作成し、その内容をウィジェットの設定にコピー&ペーストするのが良いでしょう。

Temperature

Temperature ウィジェットは指定したエージェントの温度を表示します。表示可能なネットワーク機器メーカーは、Foundry, Juniper, Cisco, Force10 ,Extreme Networksです。

Temperature ウィジェットでは以下の値を設定出来ます。:

  • エージェント(Agent):最近見たエージェントがリスト表示され、そこからエージェントを選択することが出来ます。仮に見たいエージェントがリスト内にない場合、検索(Serach) ボタンから欲しいエージェントの情報を探すことが可能です。
  • 警告(Warn):温度計上で「警告」の警報を発する温度を指定します。(「警告」が発生した場合は温度計が黄色に変わります。)
  • 重要(Severe):温度計上で「重要」を警報を発する温度を指定します。(「重要」が発生した場合は温度計が赤色に変わります。)
  • 最大(Maximum):温度計内に表示する最高温度を指定します。

注意 Temperature ウィジェットで表示される温度の単位は摂氏です。

Gauge

Gauge ウィジェットはSNMPのGauge値を表示するために利用します。SNMPのGauge値は、増加・減少をする値を表示するのに使われます。例えば、温度やCPU使用率、メモリ使用率等です。

Gaugeウィジェットでは以下の値を設定出来ます。:

  • エージェント(Agent):最近見たエージェントがリスト表示され、そこからエージェントを選択することが出来ます。仮に見たいエージェントがリスト内にない場合、検索(Serach) ボタンから欲しいエージェントの情報を探すことが可能です。
  • OID:表示したいSNMPのGauge値のOID(オブジェクトID)を指定します。OIDはドット付き10進法で指定します。
  • 単位(Units):表示される値の単位を指定します。(多くの場合、%、℃等が使われます。)
  • 倍率(Scale Factor):単位を望むスケールへと変えるための浮動小数点数を指定します。SNMP のGauge値は整数しか扱えないため、ここで指定する単位は小数で指定するケースが多いです。出てきた値をここで指定した倍率で乗算することにより、欲しい単位での値を出すことが出来ます。例えば、30.5度の温度を持つ機器を0.5の単位指定で表示した場合、出力される結果は 61となります。
  • 警告(Warn):ゲージ上で「警告」の警報を発する値を指定します。(「警告」が発生した場合は温度計が黄色に変わります。)
  • 重要(Severe):ゲージ上で「重要」を警報を発する値を指定します。(「重要」が発生した場合は温度計が赤色に変わります。)
  • 最大(Maximum):ゲージ内に表示する最高値を指定します。

例えば、HP ProCurveのCPU使用率を取得する場合の設定は以下の様になります。:

  • OID = 1.3.6.1.4.1.11.2.14.11.5.1.9.6.1.0
  • 単位(Units) = % CPU
  • 倍率(Scale Factor) = 1
  • 警告(Warn) = 20
  • 重要(Severe) = 60
  • 最大(Maximum) = 100

注意 見たいネットワーク機器のOIDを調べるには非常に手間が掛かります。インターネット上のWebサイトでOIDを検索することが一番調べやすい方法ですが、myinmon.comを活用することも出来ます。myinmon.com はユーザーフォーラムサイトとなっており、Gaugeウィジェットの設定を皆で共有してみては如何でしょうか。

Image

Image ウィジェットは、WebサイトやWebベースのツールで作成されたイメージ(グラフ、図、画等)を組み込む際に有効です。例えば、ISPから提供されている帯域使用率のグラフや、重要なサーバーのトランザクションの状況等を表示しておくことに利用することが出来ます。表示されたイメージは自動的に更新され、最新の状況を絶えず表示していきます。

Image ウィジェットでは以下の値を設定出来ます。:

  • URL:表示するイメージのURLを入力します。
  • 高さ(Height):表示するイメージの高さを入力します。(単位はピクセル)
  • 幅(Width):表示するイメージの幅を入力します。(単位はピクセル)

注意 本ウィジェットのレイアウトでは、幅の最大値は320ピクセルとなっています。イメージが動的に作成される場合、そのイメージのURL内に高さと幅を指定する引数が入っている場合があります。その場合は何も指定しなくても適切なスケールでイメージが表示されることとなります。(スケールに手を加えることでイメージが歪んでしまう場合があるため、この自動スケール設定はイメージを正確に表示するのに有効です。)

iFrame

iFrame ウィジェットは、他のWebページを表示するフレームとして使われます。iFrame内にあるWebページに対しては、例えば検索エンジンで検索を実行するといった様に、情報のやり取りを実行することが可能です。iFrame は、例えばIPアドレス検索の様な他のWebベースのツールと連携する際に役に立ちます。

iFrame ウィジェットでは以下の値を設定出来ます。:

  • URL:フレームを割り当てるURLを入力します。
  • 高さ(Height):フレームの高さを入力します。(単位はピクセル)

注意 iFrameウィジェットの上部にあるリンク(link)をクリックすることにより、フルブラウザ状態でフレーム内の内容を見ることが出来ます。

Google Gadget

Google Gadgets ウィジェットでは色々なことを実行出来ます。

Googleガジェットディレクトリ内で興味を持ったガジェットがあれば、以下の手順でダッシュボード内に組み込むことが出来ます。:

  1. 「自分のウェブページに追加」(Add to your webpage)ボタンを押します。
  2. 各種設定項目を望む形に設定します。(「プレビューの切り替え」(Preview Changed)ボタンを押せば設定変更後のページを確認することが出来ます。)
  3. 設定が完了したら「コードを取得」(Get the Code)ボタンを押し、ソースコードを表示します。
  4. ダッシュボード上のGoogle Gadget ウィジェットに出てきたソースコードを貼り付けます。

注意 ダッシュボードに収めるには、Googleガジェットの幅は320ピクセル以下に設定してください。